うちで販売している軽量チューニングスプール「スネイクゲームスプール」について、「純正スプールからどのぐらい削り込んでるんですか?」というお問い合わせをいただきました。
たしかに、うちのスプールは図面があるので、ホームページ上でCADデータから作成した切断面を紹介しているけど、純正スプールの断面って見たことありません。
じゃあさっそく見てみよう!ってことで、切ってみました。
切った方法はウォータージェット。1mmの高圧水流で切るそうです。
切断のサンプルになってもらったのは、ポツポツのスプール軸デザインでおなじみの、6500CAファクトリーチューンの純正Vシェイプスプールです。
ウォータージェットは、水流が下に行くほど広がってしまうらしく、軸内の片側はサンドブラストをかけすぎた感じで削れてしまっていますので、その点も踏まえてごらんください。
この65CAFTは、後に「スネイクゲームスプール」として販売することになる、「軽量チューニングスプールを自分用に作ってしまう構想」に着手することを決心させてくれたリールです。
実はこのV形をしたスプールが好きじゃなくて、重いし、ラインはたっぷり巻けないし、何を狙った形状なのかよく分からないし、今までのスプール軸中央に線が入っているノンスリップスプールよりも、さらにキャストフィールが重ったるくて、PE10号で軽いフロッグを飛ばすなんてことも難しいし、ピッチングでのフロッグの伸びも悪いしで、PE 10号で軽めのフロッグを使いたい私のライギョ釣りのスタイルでは、釣行のたびにフラストレーションがたまっていくのを実感させてくれました。
おかげさまで重量比で約半分まで軽量化できたことで、とっても快適で、爽快なキャストフィールを堪能できる大満足のスプールを完成させることができたわけで、感謝しております。
純正スプールの素材は解析に出してないのでどんな素材か知りませんが、うちのスプールの素材は7000番系の超々ジュラルミンを使っており、軽さと強度があります。
そのため、ここまで削り込んでも剛性を確保できるわけでして、ヘビーカバーのライギョゲームと比べて、負荷がさらに圧倒的に小さい、源流トラウト用のスプールなら、ナイロンラインの影響なども受けない範囲であれば、もっと削り込んで薄くしても良いと思います。
こうやって、改めて断面を見てみると、苦労したギアが篏合するギザギザの部分とか、とても勉強になります。
開発にあたっては、切断などせずに取り組みましたが、この切断面があったら、あの部分とか、この部分とか、もう少し楽だったかもと思いました。
今回はそんなところで。
皆さん良い釣りを〜